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【ライブレポ】京都音楽博覧会2012

ひじょーに残念ですが、夏フェス特集も今回が最終回となります。。
そんなラストを飾るのはみなさんの記憶にも新しい、京都音楽博覧会のレポです!!
 
そもそも京都音楽博覧会(通称:音博)とは・・・
今年で6回目を迎えた京都音楽博覧会。地域密着型のフェスとして成功しているフェスのひとつ。会場は梅小路公園といって、京都駅から徒歩15分の距離に存在する。そんな“超街中“で行われているのにも関わらず、奇跡的に続けられているフェスなのだ。そのため、全アクトがアコースティックで行われている。アーティストによってはレアな演奏が観れるのもこのフェスの醍醐味。今年からは”ヒトリ・ジャンボリー“という企画がスタートした。普段バンドでボーカルを担当しているミュージシャンがギター一本を片手に一人で演奏するというものだ。また、会場からは電車の汽笛の音や、園内にある水族館からイルカショーの声も聴こえる。そんなところからも街中で行われていることを感じる温かみのある独特なフェスである。
そんな魅力たっぷりなフェスとなっております!(笑)




京都の街で鳴らされた、くるりの魔法

徐々に京都にも夜が迫ってきた。くるりのメンバーの登場を待ちわび、ざわつく会場。周りには、これまでのアクトを振り返って盛り上がる人々や思い思いにくるりの楽曲を口ずさむ人々などで溢れていた。
 
 ステージにメンバーが現れると大きな歓声が響き渡った。この日のくるりはメンバー4人とパーカッションBOBO、キーボード堀江博久、ユーフォニウム権藤知彦の7人体制で登場した。まず、”everybody feels the same" "chili pepper japones"と立て続けに、先日発売したばかりの新譜『坩堝の電圧』の世界を見せつける。本当に無邪気に演奏していたことが印象的だった。メンバー同士の仲の良さがぐいぐいと伝わり、今のくるりが本当に充実しているのだと感じた。MCでは岸田が「音博に雨がつきものって言われてるみたいだけど、今日は降らなかったね。これも新しい2人のおかげかもしれない(笑)」と嬉しそうな表情。つづいて、"Race" "虹” ”惑星づくり" と過去の名曲が続いていく。特に"惑星づくり"は凄まじいものであった。音にのまれるとは、このことを指すのかということを実感した。会場全体が、くるりの演奏力の高さに圧倒され、その音に酔いしれていた。"soma" "のぞみ1号" では静かな暗闇の中、岸田の優しい声が響き渡る。この2曲はアルバムの中でも特に震災の影響が色濃く出ている曲だ。東北の仲間に思いを馳せながら心で聴いた。いつの間にか涙が出ていることに気がついた。"キャメル" "curab,reactor,future"とつづき、音博もクライマックスに向かっていく。ラストはもちろん"glory days"。過去の楽曲の歌詞が所々に登場する、今のくるりのすべてが詰まった1曲だ。これこそ最高のアンセムだと、会場の誰もが感じただろう。不思議なことに、音博でこの曲を聴き終えた瞬間、「坩堝の電圧」が完成したように感じた。

 アンコールでは、今日出演した木村カエラ、雅—MIYAVI-、小山田壮平、高橋優、山口洋、ホリエアツシ、後藤正文、細野晴臣という豪華出演者と一緒に”リバー”を大合唱。それにオーディエンスも参加し、最高に幸せな瞬間を共有した。そして、拍手と歓声が鳴り止まない中、6回目の京都音楽博覧会は幕を閉じた。

 最後のMCで岸田が『音博を100年続くイベントにしたい!』と言っていた。「本当にくるりならやってしまいそうだ!」と平気でそんなことを思ってしまうほど、くるりの魔法にかけられた夜であった。

ありがとう、くるり。ありがとう、京都の街。



Text by 青木 優太(@yuta_LTD

【セットリスト】
M1.everybody feels the same
M2.chilipepper japonés
M3.Race
M4.虹
M5.惑星づくり
M6.soma
M7.のぞみ1号
M8.キャメル
M9.crab,reactor.future
M10.glory days

EN.リバー




これにて今年の夏フェス特集は終了!!
読んでくださったみなさん、ありがとうございました。
もし、こんな企画やって欲しい!!!!ってのがありましたら、コメント欄であったり、Twitterアカウントにリプをしていただけると嬉しいです。例えば、、、『無人島に5枚 CDを持って行けるとしたら・・・』などなど。
引き続き、ディスクレビューやライブレポートもじゃんじゃんアップしていきます!
これからもLIGHTER(音小屋@大阪)をよろしくお願いします。
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【ライブレポ】OTODAMA'11-'12〜音泉魂〜 09/09 No.3



アップが遅くなりました><
OTODAMA'11-'12〜音泉魂〜のレポート最終日です。
本日は、大トリのサンボマスターです!




・大浴場ステージ 20:15〜 サンボマスター

ラブアンドピース、泉大津。

 とっぷり日が暮れた20時過ぎ。大浴場ステージに照らされた強い光の中に現れたのは、2日間行われた「OTODAMA’11-'12~音泉魂~」の大トリを担うサンボマスターの3人だ。彼らの気迫は、生半可なものでは決してなかった。ステージの最中、「俺たちは、泉大津に伝説を作りにきたぞ!」と山口隆(Vo&Gt)は何度も叫んでいた。「2年分たまったものを全部出せ!」とも。本来なら、「何言っているんだ、こいつは」と笑いたくなるようなセリフだが、あそこにいた全員の胸には、絶対に熱いものがこみあげていただろう。そうなのだ、いつだって彼らの奏でる音は、そしてフロントマンである山口の紡ぐ言葉は、どこまでも果てしなくまっすぐなのだ。
 「思う故郷がないなら、大切な人を思い浮かべて聴いてくれ」と、“I love you & I need youふくしま ”を、「ロックンロールは死んだって誰かが言った。でも、死んでねえだろ、今ここにいるだろ。ロックンロールはお前たちの名前だ」と、“ロックンロール イズ ノットデッド”を、渾身の力を込めた「ラブアンドピース!」のシャウトと共に、“世界はそれを愛と呼ぶんだぜ”を。普段なら笑い飛ばしてしまいそうなことを、こんな風に平気で信じさせてくる。
 本編終了と共に、会場にこだました「ふくしまコール」。それに応えてステージに再び現れた彼ら。アンコール曲はなんと、“あの鐘を鳴らすのはあなた”だ。オーディエンスたちは肩を組み合って巨大なサークルをつくり、舞台袖にいた出演者たちはこぞってステージに上がった。「人はみな/悩みの中/あの鐘を/鳴らすのは/あなた」と、舞台の上も下も関係ない大合唱が、泉大津を世界で最もピースフルな場所に変えた。
 しかし、これでラストかと思いきや、山口が「おい!責任者の清水!出てこいや!」と叫んだ。「早く!」と急かされて、清水音泉の責任者である清水氏が登場し、OTODAMAオールスターズに勢いよく胴上げされたのだった。出演者サイドがそしてそれを見ている観客たちが、主催者に感謝の気持ちを直接伝えた、とても暖かい場面だった。
 世の中がどれほど暗く、生きづらくても、サンボマスターがステージにいるその瞬間だけは、ラブアンドピースは実現するのだ。


【セットリスト】
M1.青春狂騒曲
M2.世界をかえさせておくれよ
M3.I love you & I need youふくしま
M4.そのぬくもりに用がある
M5.ロックンロール イズ ノット デット
M6.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
M7.できっこないを やらなくちゃ
EN.あの鐘を鳴らすのはあなた





 サンボマスターの公演が終わり、会場には大きな花火が! たくさんの歓声と、笑顔が泉大津フェニックスには溢れ返っていました。
 会場からシャトルバス乗り場へ続く道を進むと、たくさんの人が現れ、列を作っていました。何事かと思ったら、なんとスタッフさんが全員出て来て、私たちを見送ってくれたのです!
 「今日はありがとうございました!」と口々に声をかけてくるスタッフさんたちに、客たちも笑顔で、「楽しかったよ!」と返したり、「ありがとう!」とハイタッチをしたり。ライブを作り上げる方と楽しむ方、両方がそれぞれ一対一で言葉を交わせる、素敵なの瞬間でした。人の血の通った、どこまでも温かい、いや、熱い夏フェスでした。
 帰りのシャトルバスではTOMOVSKYの帰りの挨拶が流れ、みな思い思いに感想を言い合いながら揺られていました。家に帰るまで楽しめるOTODAMA。今年来られなかった方も、今年も楽しんだ人も、毎年来ている人も、今から来年に期待しましょう。

Text by清水夏海(@Spmpm72





さて、夏フェス特集も次の企画で最後!
京都音楽博覧会をレポートします。お楽しみに!

【ライブレポ】OTODAMA'11-'12〜音泉魂〜 09/09 No.2

こんばんは。
すっかり秋ですね。肌寒いですね。
しかし!まだまだ夏フェス特集やりますよー!
今日はOTODAMA'11-'12〜音泉魂〜ライブレポートNo.2!!
OKAMOTO’Sとthe telephonesのライブレポートをお届けします。



・露天風呂ステージ 15:35~ OKAMOTO'S

嵐を呼んだバンド、OKAMOTO’S

 雲行きが怪しい昼下がりの空の中、露天風呂ステージに現れたのはOKAMOTO’S。
よく、バンドに対して「彼らのすさまじい成長に驚かされる」とか、「これからの進化を見逃すな!」のような言葉を見るけれど、これほどこの言葉を使いたくなるバンドはいない。そのくらい、少し見逃すと、「やられた!」と悔しくなってしまうほど進化して圧倒的なパフォーマンスを見つけてくるバンドだ。
 ライブはニューシングル、「青い天国」からスタート!「まさかのやれちゃう感じ?」となんとも軽いノリの歌詞から始まるこの曲は、今までのOKAMOTO’Sにはないどストレートなダンスナンバーで、思わずくるくる踊りだしたくなる曲だ。そんな曲を1発目からぶつけてくるのだ。会場は盛り上がらないわけがない。続いての「笑って笑って」では「泉大津で~ぶちかませ!」と歌詞を変えて歌うVo,ショウに会場は熱い歓声で応える。続いては「俺らの新曲聞いてくれ!」とニューシングルのB面、かっこよさの斜め上をいった渋めのグルーブ感とコーラスがクセになりそうな「ミスターファンタジスタ」を披露した。
「新宿から来ましたOKAMOTO’Sです!今日は嵐をぶっとばしに来ました。だけど、見ろ!なんだあの雲は!!!!」
とおちゃめなMCで会場を笑わせたあとは、バリバリのギターリフからはじまる「Beek」。間奏部分ではギターのコウキとベースのハマのソロと2人の即興セッションを見せつけた。2人がステージの中央に近寄って戦うように楽器をかき鳴らす姿は鳥肌もので、ホントに20代?と聞きたくなる貫禄だ。その横でボーカルのショウはマラカスとマイクを持って華麗なステップを踏んでおり、後ろではドラムのレイジが赤髪を振り乱し、白目をむいてドラムを叩いている。4人それぞれが生み出す個性とグルーブが毎回見ていて飽きないし、魅せるライブ、躍らせるライブを臨機応変に作り出している。
 そして、ニューシングル「マジメになったら涙が出るぜ」を披露。初めてバンドとしての壁にぶつかった彼らが彼ら自身の壁を破るべく作ったそうだ。いつになく真面目な本音が垣間見える歌詞とシリアスなメロディから突き抜けたようなサビへの流れは、彼らが壁を突き破る姿とリンクした。そこから畳み掛けるようにルースターズの「恋をしようよ」!超ハイスピードバージョンのこの曲に「やりたいだけ!」をみんなで叫び、モッシュしまくったあとは、ショウの手のひらを掲げるポーズ…あのCDジャケットのあのポーズ!そう、最後は「欲望を叫べ」でフィナーレ!気づけば会場は雨と風が吹き荒れていた。しかし、そんな嵐なんて気づいていないかのように会場中が手のひらを掲げ、踊り狂っていた。
 あたかも、「俺たちは嵐をぶっとばしに来たんじゃなくて、呼びに来たんだぜ?」と言わんばかりに満足そうにうなずきながらオーディエンスを見る彼らの笑みには、嵐以上のすさまじいパワーと、新たな未来への進化を感じた。
 魅せるときは魅せる、躍らせるときは躍らせる。ライブにおいての楽しい要素がすべて詰まっている彼らのライブ。12月には黒猫チェルシーとのツーマンライブが決まっている。絶対におもしろく、楽しく、圧倒されるライブになるはずだ。

Set List
M1.青い天国
M2.笑って笑って
M3.ミスターファンタジスタ
M4.Beek
M5.マジメになったら涙が出るぜ
M6.恋をしようよ
M7.欲望を叫べ!!!!




・露天風呂ステージ 18:15~ the telephones

沸騰しまくりのダンスフロア!

 雨も止み、夕焼けが空に広がった頃、露天風呂ステージには唇をかたどった石毛サングラスをかけたファンたちが続々と集まっていた。
 先週のRUSH BALLに引き続き泉大津に現れたのはthe telephones。シンセサイザーのノブの黄金に輝いたVネックやベースの涼平の蝶ネクタイがライトに照らされてキラッキラに輝き、いかにもダンスフロアの住人のようだ。
「DISCOの向こう側に連れて行くぜー!」「Are you Disco!?」と会場を盛り上げてから「I Hate DISCOOOOOOO!!!」で幕開け!序盤からオーディエンスからは「おーおーおーおーおーおー」の大合唱と間奏部でヘッドバンキングが炸裂している!続けてノブのシンセサイザーからはじまるHABANERO、そして、Yeah Yeah Yeah、D.E.N.W.Aを立て続けに披露した。
 ドラムの誠治やベースの涼平はダンスミュージックの土台をしっかり支え、ノブはいつも通りカオスな動きをしつつもしっかりシンセサイザーで曲を彩っている。ボーカルギターの石毛はおなじみの石毛グラスをかけ、甲高い声で歌い、叫び、ギターをかき鳴らしている。この人たちがいるだけでもうワクワクが止まらない、楽しさの塊のような4人だ。
 MCではノブが「露天風呂ってのは、ぬるま湯なんだよ。でもこの6時代の露天風呂は沸騰に変えようぜ!!」と会場を盛り上げた。
 また、この日9月9日は9mm Parabellum Bulletの「9ミリの日」でもあり、下北沢のライブハウスで女性限定ライブと男性限定ライブが行われていた。そこで昼の部の女性限定ライブで「Urban Disco」を披露していたらしく、「9ミリがどうやら俺たちの曲を演奏したみたいなので、そこで演奏された曲をやりたいと思います、Urban Disco!」とボーカルギターの石毛が叫ぶと会場は今まで以上の熱量で盛り上がる。「踊れええええ!」という石毛の声に完全に頭のネジが飛んだオーディエンスが踊る、踊る、踊る!会場後方にも次第にディスコの波が押し寄せて、至る所で巨大サークルができ、「I am Disco!!」と呪文のように叫びまくったあと、「サルのように踊れ」の煽り文句からの「Monkey Discooooooo」で締めくくり!私の見たものが正しければ、私の周りに人間はいなかった、と言っていいほど、みんなが我を忘れて踊り狂っていて、本当にサルのようだった。完全に理性を失い、ただ「楽しい」の気持ちだけで音楽に合わせて踊るオーディエンスの笑顔はステージのミラーボールのように輝いていた。
 どんな場所でも自分たちのDISCOの色に染めて、会場中を躍らせてしまう。生ぬるい露天風呂なんかではなく、沸騰した露天風呂に変えたthe telephonesは本当にディスコを届けるために生まれてきたのではないかと思ってしまうくらい凄いバンドだと感じた。
 
Set List
M1.I Hate DISCOOOOOOO!!!
M2.HABANERO
M3.Yeah Yeah Yeah
M4.D.E.N.W.A
M5.Urban Disco
M6.Monkey Discooooooo

Text By 石川 瑞萌 (@miffy999



明日はOTODAMAの大トリ!あのバンドが登場です!お楽しみに!

【ライブレポ】OTODAMA'11-'12〜音泉魂〜 09/09

こんばんは!
アップが遅くなって申し訳ありません><

夏フェス特集 第2弾です!
今回はOTODAMA'11-'12〜音泉魂〜の2日目のレポートです!
(何故2日目だけかというと、1日目に行ったメンバーがいなかったためです^^;)

本日はMONOBRIGHTとPOLYSICSの2組です!






・露天風呂ステージ 12:55〜 MONOBRIGHT

炎天下のポップパーティ 

 太陽が頭の真上に登った頃に露天風呂ステージに現れたのは、お揃いの黒いシャツに身を包んだMONOBRIGHT。SEが消えるとともに放たれたのは、広くて高い夏空にぴったりなキラーチューン、“アナタMAGIC”だ。力強くまっすぐな桃野陽介(Vo,Gu&key)の歌声が、天へと飛んで行く。小気味よいポップなリズムは、歓声とともに熱量を増していき、会場は早くもうねりを見せ始めていく。

 「こんな炎天下の中でも踊れるOTODAMA、頭おかしいんじゃねーの!?」と桃野が叫び、勢いよく鳴らされたのは、新曲“E.Z.O.”。これは、全曲完全ライブレコーディングによるニューアルバム『新造ライブレーションズ』(10月10日発売)に収録されている。未発売の曲にもかかわらず、誰しもが腕を突き上げ、音に酔いしれていた。終わるやいなや、「まだまだ踊れるか!?」と問いかけ、“DANCING BABE”を歌い出す。彼ら屈指のダンスナンバーに、観客も日差しも一番の熱さを見せつけた。

 桃野が「本当に晴れてよかった!うちには雨男がいるんで(笑)」とMCを挟むと、メンバーや会場が笑いに包まれる中、ステージの端で出口博之(Ba)が苦笑いをする。去年のOTODAMAが台風で中止になったこと、今年のMONSTER baSHでも雨に降られたことを振り返り、「会場の晴れボーイ、晴れ女たちが、出口くんを上回った!」と、周りを沸かせた。
 後半は、またもやニューアルバムから新曲・“ハートビート”を披露。ラストは11月7日にリリース予定のシングルから、“ムーンウォーク”で締めくくった。怒濤のリリースラッシュを迎えるMONOBRIGHTは、この夏の勢いを残したまま、秋を駆け抜けて行くのだろう。


【セットリスト】
M1.アナタMAGIC
M2.E.Z.O.
M3.DANCING BABE
M4.ハートビート
M5.この人大丈夫ですか
M6.ムーンウォーク





・大浴場ステージ 13:35〜 POLYSICS


真夏に負けないハイテンション

 真っ昼間の炎天下。大浴場にて、どこからともなく波の音が聴こえてくる。オーディエンスがざわつき出し、フラダンスでおなじみ “タフワフワアイ”がかかり現れたのは、なんと赤いアロハシャツ姿のPOLYSICS!“いつも”とは違うその格好に、あちこちからざわめきが聞こえ始める。

 「アローハー」と楽しげにハヤシ(Gu&Vo&Syn)が挨拶すると、そのゆるい調子からは打って変わって、力強い電子音がビコビコと響き渡った。“Tei! Tei !Tei!”だ。さっそく会場から大きな歓声が上がり、全員が拳を突き上げる。息つく暇もなく続くアップテンポなナンバーに、太陽の光が容赦なく照りつける中、観客たちは踊り狂い、自らも熱を発し続けていた。もはや、POLYSICSの魔法に魅了された、なんて生温い表現では足りない。 ポリシックという、しかもとっておきにヘビーな病気に「感染」してしまったのだ。

 ハヤシとフミ(Ba&Vo)の夫婦漫才のようなテンポの良いMCを挟み、後半戦のスタートを切ったのは、8月に約3年ぶりにリリースしたシングル曲、“Lucky Star”。フミがメインボーカルのポップチューンは、まるでゲーム音のようなイントロから始まる。詰め込まれたリリックが炸裂するサビとキュートな彼女の声が、再び熱をつくりあげていく。
 
 そして、最後はもちろんお決まり! ハヤシがとっておきの高い声で、「Let’sダバダバー!」と叫ぶと、待ってましたと言わんばかりのひときわ大きな歓声が返ってきた。全員のシンガロングとダンスのうねりが会場に渦巻き、最高潮のテンションで終わりを迎えた。「ありがTOISU!!!」という声に、たくさんのTOISUが大浴場ステージに溢れ返っていた。今年で、結成15周年を迎えた彼ら。そのハイテンションは、とどまることを知らない。


【セットリスト】
M1.Tei! Tei! Tei!
M2.Young OH! OH!
M3.ムチとホース
M4.Digital Coffee
M5.Lucky Star
M6.ワトソン
M7.How are you?
M8.シーラカンス イズ アンドロイド
M9.Let’sダバダバ


Text by 清水夏海(@Spmpm72)






いかがでしたでしょうか?
次回も2アーティストのレポートをお届けします!
どのアーティストかお楽しみに!