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【ライブレポ】2013.6.8 BIGMAMA ライヴ・イズ・ミルフィーユ@ZEPP NAGOYA

BIGMAMA@ZEPP NAGOYA
「ライヴ・イズ・ミルフィーユ」


「ファンはバンドメンバーの一員」という言葉を体感することとなった、忘れられない夜だった。今作『君想う、故に我在り』は、金井政人の私小説的で小さな世界を表した前作『君がまたブラウスのボタンを留めるまで』とは、打って変わり、誰にでも届く単純明快でわかりやすいポップソングの塊であった。しかし、今作は、未完成品であり、誰かに聴かれることによって初めて完成するものなのではないかと感じていた。そして、このアルバムが生活に寄り添っていくうちに最高傑作に育っていくのではないかと思っていた。

“ライフ・イズ・ミルフィーユ”ツアー16本中13本目。このツアーも終盤戦だ。今夜のライヴは、どインディーの頃から何かと縁の深い名古屋で行われた。しかも、初ZEPP NAGOYAワンマンで、チケットはソールドアウトだ。同じ名古屋では、サカエスプリングも開催されており、街全体が音楽で溢れていた。こんな夜が特別じゃないわけがない。セットリストは、今作を軸に 「ライヴ・イズ・ミルフィーユ」というツアータイトルを体現したような、新旧の曲を混ぜこぜにしたBIGMAMAのヒストリー的な選曲であった。今回のツアーで磨きあげたアルバム曲、鉄板のライヴアンセム群のラッシュに加え、“alongside”と名付けられた新曲のプレゼント付きだ。なんといっても、ハイライトは、満場一致で“Jeffrey Campbellのスケートシューズで”と“秘密”であろう。

本編後半、「今日誕生日の方いますか?折角練習したのにさっき(サカスプ・金井のソロ)聞いたら誰もいなくて(笑)」という呼びかけによって、誕生日のファン6人がステージ上に呼ばれた。誕生日のファンたちがステージに向かっている間に「今日は良い物を持ってきたんだ」と、照れた金井からフロアに大量のクラッカーが投下された。もちろん演奏されたのは“Jeffrey Campbellのスケートシューズで”。BIGMAMAが送る至極のバースディソングだ。ラストの<happy birthday to you!>のところで、宙に舞う大量のカラフルな紙となんとも言えない火薬の匂いと見渡す限りの笑顔が、なんだか本当のバースディパーティーに来ているようであった。こんな演出をされたら、好きになってしまう。ずるい、憎いなぁと思った。男の僕だって、うっとり惚れてしまったから。

そして、アンコールで演奏された“秘密”で、さらに忘れられない夜になることを決定づけた。アンコールの拍手で登場したのは、なぜか金井一人だけであった。突然、「今日、ZEPP NAGOYAでワンマンライヴをするという夢が叶いました。あと、もう一つ夢を叶えてもいいかな?」と満面の笑みで語りかけた。何がなんだかよくわからずざわめくフロア。なんとその直後、「そこに行きたいんだ」と会場後方を指さす。そう、客席で弾き語りをしたのだ。金井を中心にぐるっと大きなサークルができ、さっきまであれだけ暴れていたバンドキッズたちもしーんと静まり返る。会場全体がステージに背を向けるという異常な光景。マイク一本とアコギだけにも関わらず、その幸せを噛み締めるように一音、一音を丁寧に丁寧に歌い上げる姿に、愛の眼差しで見守るファン。予想もしていなかったサプライズな出来事を目の前にし、涙ぐむ人もちらほら。演奏後、静まり返った会場に、この日一番の拍手が響き渡った。「まだ他の会場ではやってないから内緒だよ」と言い残し、モーゼのようにステージに舞い戻った。この夜、僕らと彼らだけの“秘密“が生まれた。

大合唱のシンガロングも、モッシュの上を泳ぐダイバーたちも、周りのことお構いなしのサークルモッシュも、みんな汗で上手く鳴らせなかった指パッチンも、誕生日の6人も、開場の人数−6人のクラッカーも、今までは大っ嫌いだったハンドクラップも、すべてがBIGMAMAの音楽そのもので、ひとりひとりがメンバーであった。あの開場の誰一人として欠けては、あのライヴは生まれなかった。“君想う、故に我在り”の<愛してる>で始まり、“ライフ・イズ・ミルフィーユ”の<愛してる>で綺麗に終わるって、どこかの雑誌で読んだ覚えがあるけどアレはちょっと違ったみたいだ。それには、まだ続きがあって、アンコールの曲を演奏し終わった後の金井さんの<愛してる>と、メンバーが去って開場が明るくなったあとにどこかのマザコンが放った<愛してる>で綺麗に完結した。この瞬間、僕の中の“君想う、故に我在り”は最高傑作となった。


【SET LIST】

01. awasekagami
02. 君想う、故に我在り
03. 春は風のように
04. ファンデーション
05. Mr.&Mrs.Balloon
06. 最後の一口
07. かくれんぼ
08. Not too late
09. Zoo at 2 a.m.
10. auctioMania
11. アリギリス
12. 荒狂曲“シンセカイ”
13. ex-extra
14. 俯瞰show
15. Jeffrey Campbellのスケートシューズで
16. little cloud
17. Paper-craft
18. Lovescape
19. until the blouse is buttoned up
20. ライフ・イズ・ミルフィーユ

Encore
21. 秘密(金井弾き語り)
22. alongside(新曲)
23. Neverland
24. RAINBOW

Double Encore
25. the cookie crumbles

Text by 青木優太(@yuta_LTD)
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【ライブレポート】2013.5.17 フジファブリック HALL TOUR 2013 "VOYAGER"@大阪オリックス劇場

今回のツアーで引っさげられた最新アルバム『Voyager』のレビューはこちら!

ライブを観る楽しみ

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 会場に一歩入ってまず、「高っ!」と思った。3階席といっても1階、中2階、2階、中3階、3階とあるので、建物5階分の高さだ。通路はせまく客席の傾斜も急で、少し怖い。機材がステージ中央にキュッと寄せて配置してあるのがよく見える。ホールにプチプチと流れる小さな電子音の刻みは、開演時間が近づくといつの間にか音数を増やしていた。時間になると、ふいにSF映画のようなシンフォニックなトラックが派手に鳴らされ、ゆっくりと客電が落ちる。ステージにメンバーが現れて客席が沸き、ステージ上に吊るされた4つの立方体に映像が映しだされていく。さすがに遠い席だったが、1曲目"Small World"がはじまると、サポートドラマー・boboの手元が丸見えであることに気づいた。私がドラマーなら垂涎モノのポジションである。

 私がフジファブリックのライブを観る楽しみのひとつに、新体制以降鍛えあげられてきた山内のボーカルのめざましい発展がある。音源でもわかるにはわかるが、ライブで直にそれを実感する嬉しさはひとしおなのだ。今回も"Magic"のダミがちな発声、"Upside Down"での太い歌いまわし、"透明"での芯のある声の優しさなど、さらにダイナミックで多彩な表現幅が出ていてワクワクさせられた。特に、打ち込みのパワフルなタム回しにboboのブレイクビーツが絡むビッグビート調のナンバー"FIre"でおそらくはじめてギターを手放した彼が、サイケな音圧と合わさってグルーヴを放つボーカルはものすごい迫力だった。
 その"FIre"、アウトロ部分では山内が再びギターをさげ、彼らのライブでおなじみのプログレセッションに発展する。比較的ポップな曲が増えた新体制以降のライブではひときわ異次元なこのターン、言うなら5階分の建物ごと飲み込みかねない、または観客を海底火山のマグマまで引きずり込んでいくかのような、凄まじくディープでアングラな音の洪水だ。音圧も尺も観客が呆然としかねないようなレベルなので、「やりすぎだろ!」と笑いを咬み殺すのにすごく苦労した。
 “自分勝手エモーション”など他の曲のライブアレンジを聴いてもそうだが、フジファブリックはサイケやテクノ、プログレ方面からの引き出しが本当に無尽蔵なバンドだと思う。このセッションにしても今回特に「これ何だっけ?」と思うようなパロディと遊び心がゴロゴロ散りばめられていて、何よりもメンバーが、この狂気すら感じる「やりすぎサイケデリック大会」を楽しそうにプレイしているところに、『VOYAGER』というアルバムの奔放さを改めて実感した。

 しかし今ツアーで一番のトピックスは、CHARAや椎名林檎、長渕剛など数多いサポート経験を持つギタリスト・名越由貴夫がサポートに加わっていたことだ。新体制以降の彼らはこれまでライブの際、山内1本になったギターを金澤ダイスケ(Key)のキーボードの音色で補いながら臨んでいた(既発曲は特に)。歌と交互にギターをガシガシ弾きまくる山内の姿もそれはパワフルだったが、それでもやっぱり負担の大きさや音数の空白は否定しきれかなかったと思う。
 今思うと演出にしてもそのテンションにしても、彼の存在はフジファブリックの3人に大きく影響していた。悪い意味ではなく、フジファブリックはやっぱりギター2本のバンドだなあ、と感じたのだ。ぽつぽつ喋りながらチューニングをしたり、MC中に流しのフレーズをサラサラ弾いたりする山内の姿はこれまでになくリラックスして見えたし、太い骨組みがひとつ増えたことで加藤慎一(Ba)のベースフレーズもより自由になっていたように思う。4人体制に戻ることを決めた彼らがこれからどんなに躍動的な進化をするのか、またライブに行く楽しみがひとつ増えた。
 Text by 吉田 紗柚季 (twitter:@Rougetsu12, facebook)

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フジファブリック 『徒然流線TOUR 2012@LIQUIDROOMトレイラー』


フジファブリック 『会いに (フジフジ富士Q Live ver.)』

【ライブレポート】2013/4/5-4/6 SONIC MASH UP@BIG CAT

 々のフェスや、ライブハウスに足を運んでいるオーディエンスをターゲットに、
完全招待という形で開催されたSONIC MASH UP in BIG CAT。
今、音楽シーンで注目されているアーティストが2日間に渡って集まりました。

 今回は、1日目がソロ活動のアーティスト中心、2日目がバンド活動のアーティスト中心と、
活動スタイル別に分かれた日程で開催されました。
ですが、各日ともにジャンルの異なる顔ぶれだったため、
どのアーティストも互いに刺激を受けている様子でした。
またオーディエンスも、アーティストが意外な組み合わせだったにも関わらず、
「聴いたことないけど、このアーティスト好きだな」
というちょっとした新鮮な感動が会場に溢れていたように感じました。


04.05(Fri)
【アーティストラインナップ】
よしむらひらく
安田奈央
笹木ヘンドリクス
近藤晃央

♪よしむらひらく

赤いセミアコをさげステージ上にひとり現れた彼は、甘く太い粘り気と艶のある独特の声を繰り出し、埃っぽい微熱を帯びた歌、暖かく歪んだギターの音でしっとりとハコを満たしていく。 社会と想いを直接歌にして届けるにはあまりに複雑すぎるはずのこの時代なのに、ナナメに尖った感性と直情が絶妙に混ざりあうその歌詞は、その時の私達の心の深いところに、何の引っ掛りもなく届いてフィットしてしまった。私は大阪行きのバス内で“tokyo2012”ほか数曲のPVを見て彼のCDを買おうと決めていたが、その不思議な感覚は会場ではじめて覚えたものだった。 きっと彼こそが、私達と共にこの時代の空気を吸い歌にする「シンガーソングライター」だ。新鮮なのに懐かしいその歌のエネルギーを直に浴びながら、そう思わずにはいられなかった。(Text by 吉田 紗柚季)



♪安田奈央

2番目にステージ登場したのは、安田奈央。サポートメンバーのアコースティックギターのみによるシンプルな演奏で、彼女の切なくも強い歌声がより一層引き立てられていた。
独特だったのは、「雨フル~悲しみはきっといつの日か~」。アコースティックギターをたたいて鳴らす独特の音を、雨音に見立てた。この演奏形態だからこそできる表現方法で、イントロから鳴り続けているその音が歌と驚くほど馴染んで、雨音にしか聞こえなくなっていった。
1月30日に1stフルアルバム『kotoba』をリリースしたばかりの彼女。心機一転の思いを込めて長かった髪をばっさり切ったのだそうだ。トークでは可愛らしい一面ものぞかせながら、歌では1曲1曲のメッセージを最大限に伝えることに集中し、観客の視線を引きつけて離さなかった。(Text by 倉成 祥子)



♪笹木ヘンドリクス

3番目にステージに上がったのはジミ・ヘンドリクスにちなんでつけられたというバンド名『笹木ヘンドリクス』と名乗る5人の姿が。笹木ヘンドリクス(Vo)が「BIG CATのステージに上がるのは2回目です!今日は楽しみましょう!」と言い、軽快に演奏を始めた。“お久しブリトニー”の愉快な演奏で一気に会場は和やかな雰囲気に。ひとり、またひとりオーディエンスが笑顔になっていっていた。終始ハッピーな音を鳴らしていて、本当に心地いい時間だった。これからもハッピーな音楽を魅せてくれるであろう彼らにこれからも目が離せない。また、このステージで観たいと強く思う(Text by 内田 裕子)



♪近藤晃央

1日目のラストを飾ったのは、シンガーソングライター近藤晃央。バンドメンバーを引き連れて登場し、シングル曲などを披露。その表現力で瞬く間に会場が彼の世界となった。
彼の楽曲の特徴は「和メロ」だ。歌謡曲のような懐かしいメロディーが、客席にいる幅広い年齢の人々の心をグッと掴んでいた。
〈君が好きでさ 嫌いでさ/強くてさ 弱くてさ〉(“フルール”)と複雑な心模様を描いた歌詞、それを語りかけるように歌うその声は、優しく私達の胸をくすぐる。
5月には3rdシングル“らへん”をリリース。さらにファーストツアーをスタートさせる。順風満帆な彼の音楽に目が離せない。(Text by 杉村 利江)




04.06(Sat.)

【アーティストラインナップ】
THE NAMPA BOYS
CHEESE CAKE
Suck a Stew Dry
BLUE ENCOUNT

☆THE NAMPA BOYS

最初のアーティストは、長野県出身のバンド、THE NAMPA BOYS。
第1回目の「閃光ライオット」に出場したバンドだ。
良い意味での青臭さがありつつも、バンドの真っ直ぐな姿勢がとても印象的なステージだった。叫ぶようにして歌うVo.&Gt.の小林の声からは、20歳という若さと勢いの強さをひしひしと感じたが、一方では、繊細で奥深い歌詞も伺える。「自分が生きるということ」を彼らは一生懸命、音楽で証明しているようだった。ポップであり、ギターロックであり、歌モノであり…七変化する彼らの音楽は、まだまだ若い彼らをどう変えていくのだろう。
未来を感じさせるバンド、NAMPA BOYS。これからどう進化していくのか、非常に楽しみでならない。(Text by 原 なつの)



☆CHEESE CAKE

バンド名を見た時になんとなく予感はしていたが、ステージに現れたのは四人組の男女混合バンドだった。今年2月にメジャーデビューしており、ナタリーで特集記事も組まれている。
 岩淵紗貴 (Vo.Gt)の声は女の子ボーカルのキュートさをいっぱいに持ちながらも、微熱を帯びた不思議なピッチ感がある。骨太なバンドサウンドと絡み合って生まれるそれは、ライブ会場でいっそう際立っていた。
 <音の無い世界のうさぎ/手を叩いては喜んでた/夢の無い世界の人は/みんな眩しそうに見ている>(“音の無い世界のうさぎ”)<音の無い>はずの世界でうさぎが<手を叩く>。ファンタジーとシビアな視線の合わさった歌詞は女の子的な感性が強く、会場に居る私たちに直に届く芯も持っている。キュートさとエッジ感と微熱をあわせ持つ彼女たちのサウンドは、これから更に波及するだろう。(Text by 吉田 紗柚季)



☆Suck a Stew Dry

ギター3本の色とりどりの音色と音圧。時に<遺失物取扱所>という言葉すら癖になるフレーズに変えて客席を熱し、時にオリエンタルな表情を見せてグッと心を掴むシンプルなメロディーの力。中でも、会場での私の胸に最も強く焼きついたのは、その歌詞だった。
 <君がいないと いないと死ねないのに/何万年ずっと「世の末」は続いていて/僕はいつも底にいる/音楽に生かされているとか 文学に巣食われているとか/冗談も通じないくせに笑いあっているんだよ>(“傘”)
 ただのひねくれとも、等身大ともわけが違う。ステージにいるSuck a Stew Dryが本能で飛ばしてくるのは、正直にしかしピンポイントで抽出された、これまで人々が避けてきた言葉たちだったのだ。それはいわば鮮烈で新しい価値観の提示で、ライブの場でそれを初めて受け止められたことが本当に嬉しかった。(Text by 吉田 紗柚季)



☆BLUE ENCOUNT

2日間に渡ったライブも、残すはあと1組。トリを飾るのは、BLUE ENCOUNT。流暢な英詞と共に聴こえてくるのは、攻撃的な音とその演奏の厚み。鮮やかなギターの音色と重力のあるリズム隊の演奏で、しばし激情に駆られていた。MCでは、「俺らの音楽が、みんなの居場所になれば」と語っていたが、マイクを通さずに叫ぶ姿を見れば、それが余裕から生まれた言葉ではないことくらい一目瞭然だ。「スゲー辛くてどうしようもない時は、僕らのライブを居場所にして下さい」。崖っぷちの人々に贈るVo.&Gt.田邊の言葉は、確実にオーディエンスの心に勇気を産んだだろう。BLUE ENCOUNTは、いつだってこっちに走ってくる。それも全力疾走で。
押しつけるような優しさではなく、そっと心に寄り添ってくる、激しい優しさ。そんな矛盾を感じながら、BLUE ENCOUNTの演奏は幕を閉じた。「またライブに行って元気をもらおう」そう感じずにはいられなかった。(Text by 原 なつの)





京ではワンマンライブをやれるほどの実力のあるアーティストばかりだそうですが、
BIG CATという今までやったことのないライブハウスの大きさに驚くアーティストもちらほら。
主催であるキョードー関西の斎藤さんに話を伺ったところ、
「東京ではそれなりに知名度があっても、関西ではあまり知られていないアーティストを集めることで、
リスナーの間に新しい反応があればと思った」と仰っていました。

今の音楽シーンに対して新たな希望を確かに感じた2日間。
2日間BIG CATに行くという、なんとも新鮮で楽しい日々でした。

ちなみに最後にレポを書かせて頂いたBLUE ENCOUNTは、
今年のCOMING' KOBE13にも出演します。
気になった方は、是非足を運んで下さいね!!

 では、またお会いしましょう~。

【ライブレポート】エレキ大浴場16 血に飢えたツーマンシリーズ 其の一@京都MOJO

エレキ大浴場16 血に飢えたツーマンシリーズ 其の一@京都MOJO

act
KING BROTHERS
bloodthirsty butchers

 ロックンロールの神様がいるとするのならば、この日、京都MOJOに降りていたに違いない。そうとしか説明がつかないぐらいに、3月30日の京都MOJOはロックンロールに満ちていた。
 まずもってこの2組がライブをするということがロックンロール史に刻まれるべき事件ではないだろうか。日本のハードコア、シューゲイズサウンドの金字塔『kocorono』を生み出し、現在結成26年を迎えたbloodthirsty butchersと、日本のガレージロックバンドの西の雄KING BROTHERSがお互いの魂をぶつけ合うガチンコバトルである。

 先攻はKING BROTHERS。関西のバンドなだけあってかなりホームな雰囲気の中、歓声をも吹き飛ばす轟音が鳴り響く。フィードバックノイズが渦を巻き、まるで嵐のど真ん中にいるかのようだ。ギターのマーヤは幾度となく客席へダイブし、序盤からスーツはぼろぼろに引き裂かれ、客席の野郎達と何度も熱いキスを交わし、まさにロックンロールの神様が宿っている状態であった。もちろん、神がかっていたのはマーヤだけではない。轟音をどっしりと支えるタイチのドラムも、唸りを上げるシンノスケのベースも、耳ではなく心に直接投げ込まれるケイゾウのヴォーカルも、1時間20分どのシーンを切り取っても、そこにはロックンロールの全てが詰まっていた。


 後攻bloodthirsty butchers、1曲目から新曲“サイダー”を披露。前作のアルバム『無題』の流れを汲む唄を中心とした今のブッチャーズが見えた。3月だということもあってか2曲目は『kocorono』より“3月”。キンブラが轟音を固まりで浴びせてきたのに対し、ブッチャーズは轟音を一音一音紡ぎ出していたのが印象的だった。特に本編終盤での“ocean”の演奏は弦を弾く音、太鼓を叩く音、マイクロフォンから響く音、全ての音が琴線を揺らし、大きな海のような優しさすら感じる轟音を生み出していた。
 数少ないMCで吉村秀樹は必ず、「しぶといぞおれたちは」と口にしていた。彼らはつねに血に飢えている。そして、その極限の飢餓状態が彼らのアイデンティティであり、美しきブッチャーズサウンドの鍵なのだと私は思う。それは今も昔も変わらない。アンコールで演奏された“JACK NICOLSON”の一節

<僕はどんどんと年をとっていく訳で 作るものはどんどん色褪せる
        君がその先大人になっても 悪い大人の手本でいたいんだ>

ブッチャーズがこの歌を歌い続ける限り、彼らは僕らに最高の轟音を届けてくれるはずだ。なにせbloodthirsty butchersはしぶといのだから。


※ KING BROTHERSは現在ツアー中のためにセットリスト情報は非公開とさせていただきます。

bloodthirsty butchersセットリスト
M1  サイダー(新曲)
M2  3月
M3  6月
M4  black out
M5  curve
M6  コリないメンメン(新曲)
M7  デストロイヤー(新曲)
M8  ocean
M9  banging the drum

アンコール
EN1 ディストーション(新曲)
EN2 JACK NICOLSON
EN3 荒野ニオケルbloodthirsty butchers

Text by 田中宏一郎(@tanakou_INM)



ももいろクローバーZ 5TH DIMENSION@大阪城ホール

こんばんは。
いよいよ4月、新しい季節のはじまりですね。
エイプリルフールでは
神戸のバンド、キュウソネコカミがキュウリネコカミに、カミコベの出演アーティストがドえらいことになっていておもしろかったですね。笑

今回紹介するのは3月31日にツアーを終えたももいろクローバーZの大阪初日のレポートです!


『紅白の向こう側への挑戦』

3月12日。ツアー初日。
この日、声帯の治療のため、年始から2ヶ月間声を出していなかった有安杏果の歌声が解禁されるということで、その期待も加わって開場前からちょっとしたお祭りのようだった。

そんなわくわくを胸に会場に入ると、ステージ画面に写された「サイリウム使用まであと○○分」の文字が目に入る。え?まだサイリウム使えないの?と落胆する一方で、何が起こるのだろうという期待で会場はますます盛り上がってきた。

 照明が落ちる。流れてきたのは定番のOP・・・ではなく異質な音楽で、薄暗い照明に照らし出されたステージには白い衣装を身にまとったダンサーが舞っていた。
そして5人が仮面をつけて登場。1曲目にはPVも公開されている新しいアルバムの1曲目“Neo STARGATE”。
 そこから途中ダンサーなどの演出を挟みながらも立て続けに13曲(内、未発表曲9曲)を、MC、おふざけ一切なしで披露した。
後のMCで明らかになったが、これは4月10日発売となるアルバムの曲順通りに披露されたとのこと。メンバーはこれを5次元の世界と呼んでいたが、ライブというよりは1つのミュージカルを見ているような感覚だった。
曲は、ラップやバラードなど曲調は多彩で、「次のステージへ進むために」という意思が現れた歌詞が印象的だった。

 この第1部の公演が終わると、サイリウム使用可能まで残り7分。
スクリーンには当日の朝仕上がったという“Neo STARGATE”のPVが放映された。
終わると同時にサイリウム使用可能までのカウントダウンが流れ始める。
カウントダウン0になった瞬間、会場がサイリウムに包み込まれる。第2部の始まりだ。
定番のOP曲、“overture”。待ってました!といわんばかりにウリャオイ!のコールが響き渡る。
そんなコールの元登場した5人からは仮面はとられており、アップテンポの“CONTRADICTION”からスタート。着実にパワーアップした歌声とパフォーマンスでオーディエンスの熱を上げてゆく。初解禁の杏果の声も絶好調だ。

第1部でサイリウムとコールを封印されていたせいもあってか、メンバーとオーディエンスとの一体感もばっちりで、画面越しではあるが5人の笑顔がしっかりと見えた。
MCでは、恒例の自己紹介の後、「皆さん!びっくりさせてしまってごめんなさい!」と一部についてコメント。いつものハイテンションのももクロノリもキレキレで、当然といえば当然なのだが、今までとは違うライブを行っても5人は5人なのだな、と少し安心もした。
本編はバラード“白い風”で終了、アンコールでは“走れ!”を披露してライブは締めくくられた。

 今回のライブの内容については、賛否両論であろう。
ももクロのライブの醍醐味は5人の全力さとあの笑顔。時たま衣装やMC、大人に仕掛けられたサプライズなどで見せられるおちゃらけ感。そしてそれを支えるファンとのコールによる一体感と会場を彩るサイリウムである。
しかし、今回の公演のでは3分の2以上を仮面やマスクで顔を覆った状態でのライブで、いつもの汗だくの全力さはもちろん、顔の表情でさえ伝わってこなかった。
その上、いち早くアルバムの曲を聴けたとはいえ、未発表が半数を占めている上にサイリウムも禁止。おまけにMCもなくガチガチに固められたセットリスト。オーディエンスが置いていかれていたことも間違ない。MCから5人もそのことを自覚していることが伺えた。まるで今までのももクロのライブを鎮圧したようなライブだった。それゆえ、今までのももクロのライブをを期待してライブに来たファンはガッカリしてしまった人も多いはずだ。
とはいえ、自らここまでの完全アウェイを作り出し、批判されることを分かっていながらも紅白の向こう側、新しい自分たちを正々堂々と宣言する―どんなムチャぶりでも真っ向から勝負していく姿は実にももクロらしいと思った。

 これからももクロがどう進化していくのかはまだ分からない。公演のほとんどを異色な形で行ったが、残りの3分の1の時間はこれまで通りのライブが行われたし、このような試みはこのツアー限りのものかもしれない。はたまた今回とはまったく違う形に進化していくのかもしれない。しかし確かなのは、彼女たちは紅白出場という大きな目標を達成した今、次のステージに進んでいる、ということである。
しかし、無邪気な5人のMCや、開場の隅の隅まで生声で「ありがとうございました!」の声を届ける彼女たちの姿を見て、この素直さ、誠実さは、どんなところへ進んでも常に持っていて欲しい、それが今の私たちが彼女たちに求めているエネルギーだと感じた。


―SET LIST―

01:Neo STARGATE
02:仮想ディストピア
03:猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
~パフォーマンス~
04:5 THE POWER
05:労働讃歌
06:ゲッダーン!
07:Z女戦争
~パフォーマンス~
08:月と銀紙飛行船
09:BIRTH O BIRTH(OはOに/)
10:上球物語 -Carpe diem-
11:宙飛ぶ!お座敷列車
~パフォーマンス~
12:サラバ、愛しき悲しみたちよ
13:灰とダイヤモンド
MV:「Neo STARGATE」
SE:overture
14:CONTRADICTION
15:行くぜっ!怪盗少女
16:ももいろパンチ
17:未来へススメ!
19:白い風
EN1:走れ!

Text by 石川瑞萌(@sigre999

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